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洗濯表示ラベル、巾は何mmを選べばいい?

こんにちは!担当のヤマシタです。

今回も初めて洗濯表示ラベルを制作する方からよく伺う質問です。

巾は何mmがいいですか?

答え:何mmでもいいです。

という答えは求めてないのはわかります。はい、すいません。

といっても、テープにも指定巾がございまして。

サテンテープ16mm・19mm・30mm・32mm

ナイロンテープは30mm・35mm・40mm・50mmを弊社は常時ご用意しています。

でも洗濯表示ラベルを制作する場合は30mm・32mm・35mmが主流でしょうか。

じゃあどれを選ぶか、というところですが、縫う箇所の巾に合わせてください。数ミリ単位なのでどっちでも行けそうです。となりますし、はじめに決めておきたい。ということもあります。

関西は30mm・関東は32mmが多い

えー地区で違うのー?!と驚きなんですが、主流が地区によって違うらしいです。弊社もこのパターンが多いです。なぜですかね。

CHATGPTに聞くと

洗濯表示ラベル(品質表示ネーム)のテープ巾に地域差があるのは、「工場・縫製仕様の慣習」と「取り扱う衣料の傾向」**によるもの
「地域による縫製文化の違い」が現在も残っているだけで、機能的な差はほとんどありません。
今ではOEMや中国縫製が主流になり、統一されつつありますが、昔ながらの国内縫製工場ではこのような地域差が今も見られます。

西日本で30mmが多い理由

  • 婦人服やカットソー系の縫製が中心
     大阪・神戸・福岡など西日本では、もともと婦人服・軽衣料(Tシャツ、ブラウスなど)の縫製業が多く、
     縫い代や見返しが細い → ラベル巾もコンパクトな30mmが使いやすかった。
  • ミシン仕様の流れ
     関西系の縫製工場では、昔から30mm巾を基準にミシンや折り畳み位置を設定していることが多く、
     「慣れ」でそのまま30mmを採用し続けているケースも。

👕 東日本で32mmが多い理由

  • メンズ・ユニフォーム・重衣料の流れ
     東京・群馬・新潟などでは、スーツ・ワークウェアなど重衣料を扱う工場が多く、
     厚地の縫製や大きめの仕様 → 32mmのほうが安定して縫いやすい。
  • 展示会・百貨店ブランド対応の影響
     首都圏ブランドでは、「読みやすさ・高級感」を重視し、
     やや大きめで文字がはっきり見える32mmを採用する傾向もあります。

だそうですが、本当かな。

「今ではOEMや中国縫製が主流になり、統一されつつ」ということが気になったので深堀します。

現在の主流は32mm

① 海外縫製(中国・ASEANなど)の標準が32mm

  • OEM先の中国・ベトナムなどの縫製工場では、日本ブランド向けラベルの標準規格が32mmとして広く流通しています。
  • これは、欧米ラベルのインチ規格(1¼インチ ≒ 約31.8mm)をベースにした影響もあります。
  • 海外生産では「30mm」の指定が特注扱いになることが多く、結果としてコスト・調達のしやすさで32mmが優位に。

② 洗濯表示マークの更新(2016年以降)で文字数が増えた

  • 新JIS(ISO準拠)で「記号+日本語表記」が増え、ラベルに印字する情報量が増加。
  • そのため、印字面積が確保できる32mmが扱いやすくなった
  • 30mmだと印字が詰まりすぎるケースもあり、量産現場では避けられる傾向。

③ アパレルOEM側の統一オペレーション

  • 国内ブランドでも「仕様書テンプレート」が32mm基準で作られている。
  • つまり、新規発注や海外縫製ラインでは自然と32mmに揃っていく流れ。

ですって。気になる方は今着ている服のラベルテープが何mmかチェックしてください。

では、30mmはどんな時に選ばれるのか?実は弊社では32mmより30mmの方がご注文多いです。

ブランド側が30mmを指定する主なケース

① 高級婦人服・ドメスティックブランド(国内縫製中心)

  • 縫い代が細く、裏処理が繊細な服(シルクブラウス・ワンピース・ドレスなど)では、
     30mm巾の方が“見返しに収まりがよく、縫い代が浮かない”
  • 32mmだと生地が薄い場合にラベルの端が透けたり、裏側に段差が出やすく、
     見た目・着心地を重視するブランドは30mmを選びます。
  • 特に国内のアトリエ縫製・東京・神戸系ブランドなどに多く見られます。

📍例:

  • デザイナーズブランド(コレクション系・一点物中心)
  • オーダー婦人服、ハンドメイド系工房
  • 国内百貨店向けラグジュアリー婦人服ライン

② 軽衣料(ブラウス・カットソーなど)でタグの「収まり」を優先する場合

  • 脇縫いに挟み込む仕様(サイドネーム形式)では、32mmだと縫い代を圧迫することがあります。
  • 薄地の生地や細身パターンでは30mmが「縫いやすく、見た目もすっきり」するため選ばれます。

③ ブランドの仕様統一ポリシー(伝統・ブランドイメージの保持)

  • 長年「30mm」を標準仕様として採用しているブランドでは、
     他アイテムとの統一感(縫製ラインや仕上がりの見え方)を重視して変更しない
  • ラベル巾の変更は、他の仕様書・型紙・パターン補正に影響するため、
     **「変えるメリットが小さい」**という判断もあります。

国内生産ですよ!ということをアピールするためにあえて30mmを使うのもいいかもしれませんね!

これについては様々な歴史背景もありそうですね。お詳しい方ご教授ください。

ではまた次回~